2010年06月24日

探索三十三日目、誘われたお祭りの結果

木漏れ日と呼ばれる広場は広い。
その気になれば、この島を訪れている探索者が全員入るとも思えるくらいに広い。
広場では対価を求め出店する者、島のルールの一つである生産経験値を目的とする者、自らの趣味に走る者と様々だ。
そんな中で、今回の目的である武器作製師と防具作製師を探して歩き回る。

「腹減ったなぁ。そいや、昨日の朝にネズミシメジを齧ったっきり何も喰ってねぇんだよな。BlackRoseとやらに顔を出してみるカナ?だが宿場地にあると言ってたナ、探す時間を含め、今から出向いて戻ってくるにゃ微妙だな・・・仕方ネェ、その辺で何か喰える品でも探すか」

この広場に喰える品が売ってるのか?等と疑問に思いながら武器、防具作製師に加え、何か食べれる品―――出来れば甘い物があれば有り難い等と考えながら歩き回る。
基本的に、木漏れ日と呼ばれる広場での依頼方式は紙である。
露店にはノートが置いてあったり、看板が立て掛けてある。
そこに出展者からの条件が書かれていて、オークション形式なのか、早い物勝ちなのかが記されているのだ。
ぐるりと木漏れ日を一周して、気に入った作製師に仕様を記した紙を指定されている場所に貼り付け、素材とパワーストーンを一緒に置く。
陽の高さから見て、今は昼過ぎと言った所だろうか?自分の一部である猫は随分と早起きなのだ。
陽が昇る前に起き、陽が沈んでからも長い間眠る事は無い。
眠る時も警戒を解く事も無く、浅い眠りの中で数時間しか眠らない。
それはヒト型である状態でも変わらないが、ヒト型に戻ってる状態では活動している細胞に違いがある。
必然、必要とするエネルギーが多くなるのだ。
木漏れ日での用件が済んだ今、残るはマリーとの練習試合、親父の所へ依頼の確認、食事の三択だ。
マリーを探し、練習試合をするには少しばかり早すぎる気がしなくもない。
親父の所に依頼の確認に戻るにしても、木漏れ日を一周してきた程度の時間では一件の依頼も入っていない可能性が高い。
そうなると必然的に食事となる。
BlackRoseを探し回る時間は無さそうなので、仕方なく遺跡街でいつもの様に甘い物巡りをする事にした。

「前回は主にパンだったナ、今回はナニにするかなー?」

木漏れ日を後にし、商店街の方に向かう。
看板を立ててきた親父の店とは違い、探求者達で賑わっている。
いつもの様に歩いていると、店の店員に声を掛けられる。

「よう嬢ちゃん!新鮮な野菜だよー、ヒトツ買っていかねーかい?」

「俺様のドコを見てそんなコトを言いやがる!魔法ブっ放すぞテメーっ!」

「あん?なんだ兄ちゃんだったのか、そりゃ悪かった。あんまり可愛い顔してるモンだから間違えちまったよ、キシシ」

「下品でふざけた親父に鉄槌を・・・・+斜+エンチャントウェポン-斜-」

「旦那、俺が悪かった。キャベツを一玉やるから勘弁してくれよ」

「そんなものいるかバカモノッ!」

慣れた様子でキャベツを引っ込め、怒るシオンを見送る親父。
その様子を眺めていたのだろう、対面の店のお姉さんが声をかけてくる。

「そこのチャーミングなネコミミのお兄さん。怒るのも解るけど、イライラしてちゃ可愛い顔が台無しよ?ウチのパフェでも食べて機嫌直さない?」

そう言いながら自分の店のメニューを取り出す。
アマゾン、ジャズ、カウロン、プリン・ア・ラ・モード、サルサ、サンバ。
そんなメニューが並ぶ中、隅の方に載っているメニューに目が留まった。

「そうだな、焼きプリン大福のババロア&メロン入りスペシャルパフェというのを頂くゾ。チャーミングでスペシャルな俺様にピッタリな感じだしナ」

「メニューに並べといてなんだけど、本当に出るとは思わなかったわ。お代はそこに置いて、少し待っててね」

そういうと店員はイソイソとパフェを作り始める。
お代をガラスケースの上に置き、待っている間に店内を眺める。
色んなパフェを模した物がガラスケースの中に並び、ケースの上には袋が並べられている。
値段が書いてある事から売り物だろうと判断するも、見た事が無い品なのでついつい手が伸びる。

「ココア?おい女、この袋に入っているのがココアなのか?カカオの実が詰まってるにしては軽すぎるゾ?」

「お兄さんったら面白いこと言うわね〜。そこに置いてあるのはインスタントココア、お湯やミルクを注ぐだけで飲めるお手軽なヤツよ。買ってくれるならサービスするわよ?」

「便利なモノがあるもんだな。よし、全て頂くゾ。」

「気前の良いお兄さんね。パフェは大盛りにしてあげるわ」

ココアの分の代金を追加し、乗っているココアを無造作に空間の中に投げつける。
店員のお姉さんがパフェを完成させて振り返る頃には、ケースの上にあった大量のココアの袋や缶は姿を消していた。
その事に対して動じる事もなく、大盛りのパフェをシオンに渡す。

「大盛りというより、倍になってるだけじゃねーか」

「次も買いに来てくれるならサービスしてあげるわよ、パフェ」

「美味かったら考えておくゾ」

パフェを片手に店を離れ、食べながら歩き回る。
他の模型パフェに比べ、1.5倍はあろうサイズのパフェの倍、普通のパフェ三つ分に相当する量である。
他にドーナツ等を買おうと思っていたが、食べ終わる頃には十分過ぎる程に胃は膨れているだろう。
プリン大福を口の中の放り込み、少し遠回りしながら親父もとへと引き返した。




「よう親父、どんな感じだ?」

「オマエか、意外にも足を止める者が多いんだが、買い物をしてくれるヤツは少ないな」

「ソレは親父の器量が悪いからだろう。そんなコトより、俺様に依頼は着ているのか?」

「・・これが各自の仕様が記されている紙だ。PSと素材はこっちの袋の中に入っている」

親父から紙を受け取り内容を確認する。
肉球、魔弾、料理に装飾が三つに亀の甲羅の交換と上々な結果だ。
残りは御守くらいなものだが、この島で余り需要が無いのも理解しているのでこのまま締め切る事にする。

「ふむ、取り合えず今回はこれまでだな。次に戻ってきた時も頼むぞ親父」

そう言って親父に預かり料程度のPSを渡し、看板の文字が書いてある部分を破壊する。
その様子を気にする事もない親父の様子を伺うと、依頼品の作製の為に自らの住処へと歩き始めた。




来た時と同じ場所で猫に戻り、そこでようやくマリーと待ち合わせ場所を決めて無い事に思い至る。
残る用件は依頼品の作製と練習試合なのだが、練習試合をするには先ずマリーを探さなければならない。
『感知』を発動させて探すかと考えるも、探そうと思えばすぐにでも見つける事が可能なのだ。
急ぐ事では無いので、先に依頼品の作製を済ませる為に再び住処へと歩を進めた。
住処の近くまで戻ると、覚えのある匂いがする。

「全く・・何故ヒトは自身に匂いのあるモノを吹きかけるのですかね?鼻が痛くなるだけではないですか」

誰に言うでもなく、一人呟く。
住処に近づくにつれ、覚えのある香水の匂いが強くなる。
同じ匂いの香水を使っている者が居ないとも限らないので断言は出来ないが、ローズマリー・ゴールドが纏っていた匂いと同じモノだ。

「随分と遅かったわネ、のら猫ちゃん。待ち合わせ場所も決めないで行っちゃうんだもの、少し困っちゃったワ」

「お待たせしてしまいましたか、それは申し訳御座いませんでした。後ほど出向こうと思っていたのですが、わざわざ待って頂いたのです。早速始めましょうか」

「それじゃのら猫ちゃん…じゃないわネ、シオン君。お手柔らかに、なんて聞かないわよネ。全力でお互いやりましょ?」

「しかし、私が貴方と戦う事になるとは思いませんでしたよ。手加減をするつもりは有りませんので覚悟して下さいね」

言い終えると同時に強化魔術を発動させる。
筋力、魔力を一時的に高め、マリーに向かって駆けると空気の塊が飛んでくる。
間一髪避けるものの、その間にさらなる強化系の技を発動させ、続いて鞭が伸びてくる。
リズムを崩され、出だしは完璧に相手の流れとなった。
生物の様に操られた鞭を切り抜け、体勢を整える。

「風霊たちよ、行きなさいッ!」

その叫び声と同時に風の刃が襲い掛かる。
先ほどの空気の塊と違い、様々な角度から見えない風の刃が飛んでくる。
空気の振動である程度の方角は予想つくものの、致命傷となる程の威力はなさそうだ。
相手の流れを断ち切るため、爪を剥き出しマリーに向かって跳躍する。
あっさりと避けられるも、真正面から飛び掛ってるのでそれは予想済み。
住処としている場の壁を足場に、再びマリーに向かって跳躍。

「それでは楽しませて頂きましょうかね」

間髪入れずの攻撃に反応出来なかったのか、それとも解ってて反応出来なかったのか、後ろに数歩よろめく。
しかし、すぐに体勢を整えると鞭を操り攻撃を仕掛けてくる。
避ける事に集中するものの、何発か鞭の餌食となり弾き飛ばされる。

「まだまだッ!」

猫の姿の時は体重が軽い事もあり、攻撃を受けると身体が浮いてしまう。
この姿の時の致命的な弱点である。
当然、島で生き抜いてる相手がそれを見逃す筈がない。
着地と同時、身動きの取れない状態の所を容赦無く鞭を操り攻撃を仕掛けてくる。
どうにも出来ず、再度空に飛ばされる。
この島を訪れてから数十日、この島で戦う程度の力は戻ったが、敏捷性の方は島を訪れてからあまり差がないらしい。

「少し予想外ですね・・・」

口の中でぼそりと呟き、身体を回転させて空でバランスを取る。
近くにあった木の上に着地すると、身体全体に魔力を巡らせ、一気に距離を詰める。
最後の跳躍の際、魔力を爆発させて更に速度を加速させるのを忘れない。

「この姿で扱える一番強力な技ですよ」

そう言うと同時に魔力を纏った拳をマリー目がけ繰り出す。
当たると同時に魔力を解放し、爆発の衝撃を加える。
その爆風を利用して身体を回転させ、同じ様に魔力を纏わせている尻尾で追撃をかける。
相手が吹き飛ぶのを確認すると、着地するまでの間に呪の印を組みヒト型に戻る。

「俺様のとっておきだぜ?避けンじゃねぇゾ!」

「あーあ、ここまでかァ・・・」

「ナニふざけた事を言ってやがる。マダ俺様は本気じゃないゾ」

「いや〜、コレ以上はちょっと・・・ね。練習試合じゃなくなっちゃうワ」

「所詮は俺様のテキでは無いということだナ」

「思ってたより強かったのは認めるワ」

「まぁいいだろう、今からオマエ用のタルトを作ってやるから、ソコで休んでるなり地下に潜って本を漁るなりして暫く時間を潰してろ。他の依頼品も纏めて作るから、それなりに時間掛かるしナ」

「うふふ、楽しみにしてるわね」

マリーの言葉を背にし、空間を開いていつもの作製道具を取り出す。
続いて親父から受け取った素材等が入ってる袋と仕様が記された紙を取り出し確認する。

「銀の枝で装飾を二つとマイケルの欠片で一つ、黒い宝石で魔弾に駄石から肉球・・・石であのぷにぷに感を再現しろというのか?無茶苦茶いいやがる」

軽く溜息を吐き「まぁ、なんとかなるか」等と呟いてから作製に取り掛かかった。









「・・・それにしても、初めて人型ってのを見たケド、あのネコミミは反則だワ・・」
posted by の〜ねえむ at 14:29| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ALIVE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月19日

探索三十二日目、極上の仕込み

あははっ!うん、見事にチキレ敗北
いや〜、参ったねぇ・・ホントはマリーさんと向かい合う辺りまで書こうと思ったんだけどね〜
そしてダダッと書いてたら無駄に台詞が多い
解り辛いよね〜・・ごめんね〜
マリーさんを上手いこと表現出来てる気もしないんだ
そこを含めてホントにゴメンね
って所でタイムアップ・・ウヴモァァァ・・・



ココでタイムアップ分を追記しようと思ったけど
やっぱり次回に廻します!
べ・・・別にネタが無いとかソユ訳じゃないからね!
あんまり時間が無いだけなんだからね!!
次こそ・・・多分・・・・きっと・・・・・・頑張れると良いなぁ(ヲイヲイ

ってな訳で追記からドウゾ




探索三十二日目、極上の仕込み
posted by の〜ねえむ at 03:54| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ALIVE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月18日

24名の方々の協力に感謝

っと、同時に謝罪を
ごめんなさい・・オイラの力不足で30名まで達しなかったよ。。
かなり遅くなったけど、協力してくれた人達一人一人にお礼を

ハッキリ解るヒトは少ないけどねっ
さぁいくよっ



通りすがりの紳士様

多分間違って無いはず・・おかげさまで良い勝負になりました
ありがと〜♪そしてごめんね


K子様

K子様の仇ー!と叫んだけど返り討ちにあいましt・・・
次こそは必ず!(懲りてないヤツw


ラッコ様

ラッコ様・・あってるだろうか?
こんな所まで足を運んでくださり有難う御座いました


くろぽん様

もぐもぐ・・もしや奢って来いってコト!?ぁ、だけどエントリーしてくれてる
ご協力感謝致します〜


清純派サキュバス様

もちろん随時エントリーな流れですとも!次の時もばっちゃの言葉を信じてエントリーしに来て下さいね


ロリコンPK様

こんなうれしいことって言ってくれてるのに・・ごめんなさーいっ!
次は・・次こそは絶対に!!頑張るから応援しててね!


KENZEN狐様

そうだよね・・良いモノ見たかったよね・・・ボクも見たかった!
もう負けない!絶対に負けない!!ボクがんがる!


斧コミュ長様

やっぱり描くべきですよねー
参戦して頂き、誠に有難う御座います〜


拝む会の人様

遠路遥々来て頂いたというのに・・うぐぐ・・・・・
オイラが不甲斐ないばかりにごめんなさいです・・


絵コミュ長様

負けちまいました・・残念な事に絵は見れなくなりました・・・
オイラのラクガキで我慢してもらえますk・・・ゲフンゲフン


豊満な脱がし屋様

煩悩パワーは足りなかった様です!もっとオラに煩悩を!!
そうすれば次は必ず勝てるはず!


<|'ω'|>三様

とても可愛らしく参加表明をしてくれたのに・・
懲りずに次も参加してくれると嬉しいな


通りすがりのはらぺこ魔法少女様

何も起こらなかった・・・オイラが打ちのめされた以外は平穏そのもの・・
次こそはきっと何かが起こる!オイラ頑張る!!


拝む会S様

師匠にって事は・・お弟子さんの方で!?
ゴメン・・拝めないんだよ・・・オイラも拝みたいよー!


電波的な少女様

そいつはえらいこっちゃ!でもねでもね!1
代わりにオイラの懐が寂しくなったりするんだよ・・・(ぁぅ


ワカメじゃない様

本来ならそのハズだよねっ!オイラも信じて疑わなかったんだ!!
ほんのちょっぴり心が折れたけどね・・


えりー様

ほんわかふわふわで可愛いよね〜♪オイラも大好きだよ〜
そして無理も何も描かないコトになってしまいましたよ・・


眉毛犬様

うん、あの記事は補足しちゃ反則だと思うんだ
反則はダメだよね〜・・だけどどうせ負るなら反則負けでm・・(ぐぁ


B. 様

もう誰得って軟体生物海月・・もとい、ルフィナPL得だよね
次は俺得でありたいね!そりゃもう是非ともね!!


風邪薬様

期待を裏切っちゃってごめんなさい!
じ・・次回にご期待あれ!もしかして期待通りな結果だったりとか?(ガクブル


オウジファンクラブ会長様

エントリーありがとーっ!
だけど負けちゃったよ・・次もお願いするよ〜


通りすがりの首輪付様

気合の入った掛け声だったのに・・・
オイラの気合が足りないんだよね!もっともっと精進するよ!11


巫女巫女茄子様

何処に行ってもルフィナ=網タイツな提議は消えないらしい
ロングブーツも好きだったけど、少し物足りないんだよね(ぇ


姉さん

ちゃんと〆切り教えたのにwww酷いwwwww
まぁどっちみち30人には程遠いんだけどね〜




改めて24名の皆様に最大限の感謝と同時にお詫びを
誠に有難う御座いました
そして大変申し訳御座いませんでした・・

いつになるんだハゲーと言われるかもですが、次回もご協力をお願い致します
来週に会ってくるからその時に再戦を挑もうと思うんだ!
開催日は本当に未定ですけどね・・
と・・取り合えず偽島が終わる前には再戦を!
おれがんがる!!1!


ってな訳で今日わココまでっ
したらなっ!!
posted by の〜ねえむ at 01:29| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 偽島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月17日

探索三十一日目、島の仕掛けと練習試合

遺跡街、物資の取引や生産の取引を行う場。
もう一つ追加するのであれば、練習試合の場といった所だろうか。
前半部分は兎も角、後半部分は自分に関係は無い。
この島では実力を試す気など無いのだから。
魔法陣が遺跡にあり、遺跡は島の中央に存在する。
必然、探索者達は遺跡に潜る為に魔法陣へと向かう。
そこで商売をしようと思うのは道理である。
木漏れ日と呼ばれる取引を専門とした広場を抜け、続く商店街も通り過ぎる。
船は定期的に島を訪れ、新たな探索者や食料を運んでくる。
小さな島ではあるが、少し歩けば森も山もある。
自分が住処にしている場所も島の外れにあり、誰の目にも崩壊寸前な家に映るだろう。
遺跡内から戻ってくる度に屋根の穴は増えてる様にも見え、風が吹く度にパラパラと壁から土が零れ落ちる。
一応は扉が存在するも、この扉を開けたら崩れ落ちてしまうのではないかと思え、開けた事は無い。
崩れた壁から中に入れる為、開ける必要も無いのだ。
いつもの様に崩れた場所から中に入り、ひっくり返してあるテーブルを動かし、その下に隠れている階段を下りる。
一番下まで降り、扉を開ける。
闇が支配する空間を、躊躇う事なく歩き進む。
数歩進んだ所でランプに火が灯り、闇に包まれた書庫を照らしだす。
ランプに呪いかけて、特定の条件を揃える事でランプに火が灯る呪だ。
目の前にあるテーブルの上に飛び乗り、その場に座り込む。


+斜+「・・・・・・過去を操れるんだってよッ」-斜-


先日から頭に響く言葉、ベルクレア15隊のギルと呼ばれていた人形が吐いた言葉だ。
人形の吐く定められた台詞など信用するに値しない。
それなのに、何度も何度も繰り返し響く、甘い甘い誘惑、リセットの誘惑。
失ったモノと貰ったモノ、どちらが大切なのか。
選べる訳が無いし、選ぶモノでもない。
現在の自分を否定し、消し去ってまで過去を変えたいと思わないし、そんなつもりも無い。
馬鹿馬鹿しいと思う度、この言葉と焼き払われた里、そして無防備なまま殺された王の姿が瞼に浮かぶ。

「この島を訪れてから・・・何か妙ですね」

誰に呟くともなく呟く。
自分が生きてきた数億年の間、過去に飛ぶ方法や力は何度か目の前を通過した。
しかし、過去を変えたいという思いは微塵も存在しなかった。
それなのに今、今現在は王の・・・父親の殺される姿が、焼き払われた里が瞼に焼き付いている。

「これも、主催者が用意した仕掛けの一つなのでしょうかね?気に入りません、実に気に入りませんね」

そう呟きながらテーブルの上から飛び降りる。
他者にここまで干渉する術が存在しない訳では無い。
実際の所、自分が過ごした時代では頻繁に使用されてきた術ではある。
しかし、これだけの大規模な結界を張り、箱庭の中に入ってきたモノ全てに使用するにしては余りにも馬鹿げている。
そんな事をする必要性も思い浮かばない。
そうなると『自分自身が過去を変えたいと望んでいる』等と愚かな考えを頂いてる事になってしまう。
そんな考えを抱いている事が気に入らなく、八つ当たりの対象を求め外に出ようとするも、誰かが階段を下りてくる足音が聞こえてくる。
チェスカでもキキでもルフィナでも無い。
体勢を低く保ち、警戒しながらもいつでも動ける様に戦闘体勢を構える。
当然相手に気が付かれない様に魔力や気配は消すものの、階段を下りてくる相手は警戒のけの字も無い。
それでも相手が特定出来ない以上、警戒を解く事無く階段から顔を出す人物を確認する。
ミディアムブロンドの髪が視界に入り、続けて知った顔が眼に入る。
『ローズマリー・ゴールド』二期と呼ばれる島で知り合い、この島でも視界に入ったので声を掛けたのだ。

「ルフィナちゃんの言ってた通りね。普段からお話はしてるケド、この場合はお久しぶりになるのかしら?」

相手を確認し、警戒を解いて答える。

「私に何か用でもあるのですか?ローズマリー・ゴールド」

「ふふふ、のら猫ちゃんらしい物言いネ。約束した通り、お祭りに誘いにきたのよ」

「祭り…あぁそう言えば、気が向いたら付き合うと約束しましたね。しかし、今の私は少しばかり機嫌が悪いですよ?そんな状態の私を納得させるだけの内容なのですかね」

そう言って再びテーブルの上に飛び乗り腰を下ろす。
マリーの方も椅子を引き、引っ張り出した椅子に腰を掛けて話を続ける。

「私がココに来たのは、元々はルフィナちゃんの所為ヨ?あの子がこの遺跡街で練習試合の相手を探したコトがコトの始まり。私で良ければって名乗り出たのだけど『シオンと戦う所が見たい』って言って、この場所を教えたのはルフィナちゃんなのよネ」

「そう言えば、のら猫ちゃんの名前ってシオンで良いのカシラ?」などと言いながら顔を近づけてくるマリーを軽く流し、ルフィナの事を考える。
あの娘が他者の戦いの観戦する様な趣向の持ち主だっただろうか?そんな事を考えながらも、八つ当たりの対象としては申し分無い。

「私の名を知りたいのでしたら、私を打ち負かしてごらんなさい。フフ、それが出来ればの話ですけどね」

「アラ?あんまり私を甘く見ないでほしいワ。のら猫ちゃんが本来の力を出せるのなら全力で逃げ出すケド、この島にいる限りは条件は同じハズよネ?ふふふ」

「我が主が打ち負かした相手に、この私が負けると思っているのですか?最早理由等はどうでも良いですよ、私と貴方のどちらが強いのか、ハッキリさせましょうか。ですが、先ずは場所を移動しましょうか。本はそこにあるだけで知識、一度は読み終えたと言っても、知識を破壊する事は私の義に反しますからね」

「そうね、私もココの本に興味があるワ。それに、こんな狭い場所じゃ私の鞭も本領を発揮出来ないしネ。場所を変えるコトに異論は無いわヨ」

八つ当たりの対象になりそうな頑丈そうな玩具を見つけた事に対し、素直に喜びを感じながら場所を移動する。

「ローズマリー・ゴールド、私の本来の姿が見れるかもしれませんね。ルフィナ=キャンティに感謝なさい」

「ええ、そうするワv」
posted by の〜ねえむ at 00:00| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ALIVE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月31日

30人と微エロのお話

お昼頃のお話
ルフィナPLと賭けをしたのです
あちらが勝ったら カラオケ(ドリンクデザート含む)代奢る
オイラが勝ったら ルフィナPLに微エロを描いて頂く
そんな内容
因みに、言いだしたのはルフィナPL
一枚の絵にココまで出すんだからイヤとも無理とも言わせないよ?フフフ

期間は一週間
月曜のお昼からだったので、7日までですね
偽島でエロ絵師の称号を得た子が描くのですよ!
これはもう見たい!!1!って叫ぶしかないよね!!
ってな訳で、こちらの記事に「えんとりー!」ってコメントを宜しく
30名揃ったトコロでルフィナPLが泣く泣く描いてくれるから!
それでは皆様、ご協力をお願い致しますね〜♪
えんとりー!って叫ぶ際に
こんな感じで!とか指定すると
もしかしたら当選されるかもですよ?
ソレはルフィナPLの気分次第
だけど、分の悪い賭けじゃないんだよ?
書くだけならタダだよ〜
さぁ皆々様!気張って投票しちゃいましょ〜♪



K子さんの仇はボクが・・・!
実はこの賭け以外に繋がりが無いんだけd・・
だけど切欠はK子様
大丈夫!のねむちゃんが海月君に負けるコトは無いんだから!
根拠は無いけどネ

現在18名のエントリー表明された方々に感謝感謝なのです
残り12名!いけるイケル!!気張って宣伝してね!!!
宜しくお願い致します


因みに、わ〜っぷからルフィナPLのブログに飛べるです
あの子の絵はそこを覗けば見れるですよ〜
海月さま〜(るふぃな
ってヤツですだ
それでは改め、宜しくなのですよ!
posted by の〜ねえむ at 14:59| 東京 ☁| Comment(24) | TrackBack(0) | 偽島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

レンタルと言う名の犠牲者

フェバ返しに続くラクガキ第二段!
今宵の犠牲者は一体。。。。

Eno.49  騎犬ν幼女うめ&わん太様
Eno.328 紡風なぜる様
Eno.513 ローズマリーゴールド様(男version
Eno.1284 不動 静様
Eno.1860 ハーペスティズ門倉様


ラクガキの経緯でも
まずはうめさんから
次が気になるとブログに書かれてたので
だったら真っ先に描いてやるぅ〜って流れ

なぜるさんは。。
追記開けば一発で解るくらい動物絵って苦手なのね
わん太さんを描こうと悩んでる時にね
『困ったらなぜるさん描けば良いだよ。特にツノと風鈴を描けば悩み解決間違いなし!!』ってのを聞きましてね
ツノと風鈴目当てにガリガリしてたのですよ
おまじないの効果はあったらしく、色々と吹っ切れました(ぇ

マリーさん(男version)
渋いお兄さんガリガリしたいなーって言ったら名乗り出たので
大人しそうなカッコイイお兄さんだったのでイメージ反転でガリガリしてみた
誰だか解らなくなtt・・・ゲフンゲフン
後悔はしてない!きっと許してくれるって信じてる!!

静さん
前から気になってたカッコイイお兄さん
マリーさんのノリで反転させたら…同じく誰だか解らなくなtt
どうやらカッコイイお兄さんは描けないらしい・・誠に申し訳御座いません・・・・

ティズさん
むー(代理中PTM)の練習試合の相手
描きたくなった切欠は
『・・・なえるわー、女の子と遊んできたばかりなのになえるわー、なにこれいじめ?天は僕を見放したの?』
って台詞と顔
残りは・・・なんか知らない所でお世話になってしまってたらしいのでお礼半分って感じかな?


そんな訳で好い加減に逝って見ようか



犠牲者五名
posted by の〜ねえむ at 02:09| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 偽島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月27日

探索三十日目、変わり行く日々とライダーキック

ベルクレア15隊を片付けると、微量ではあるが力が戻ってくるのを感じる。
どうやらこれも、主催者が用意した仕掛けなのだろう。
自ら配置した人形を倒す事によって、人形の強さに応じた報酬を授ける。
まるでゲームそのものだ。
もしかしたら主催者は、膨大な魔力を持っているだけの子供なのかもしれない。



「・・・・・・ハハッ!しっかり負けちまったなぁ?エキュオスちゃんよぉ」

「・・・シズクです。現状、話すのも疲れますからやめてください」

横たわったまま呟く2人。
シズクと名乗った人形は面倒臭そうに横たわり、ギルと呼ばれてた人形は上体を起こし、嫌な笑みを浮かべる。

「あぁそうそう、俺を負かした冒険者さんよ。・・・・・・この島の秘密を知りたくねぇか?」

「・・・・・・ギル、貴方何を」

「いいじゃねぇか、勝者にはとことん勝者になってもらうってことでよぉ!」

「・・・・・・」

シズクが黙るのを見て、ギルが淡々と話し出す。
不愉快な笑みは消えない。

「・・・宝玉。あれな、揃えると財宝がどうこうじゃねぇーんだわ。あれを揃えてどっかに持ってくと、なんとなぁ〜・・・・・・」

不愉快な笑みが一層嫌味を増し、言葉を繋げる。

「・・・・・・過去を操れるんだってよッ」

言い終えると、白い歯を剥き出して笑い出す。

「プログラムされた人形に何を言っても無駄なのは理解していますが、その下品な笑い方は我慢なりませんね。実に不愉快です」

そう言ってギルから眼を離し、シズクの方を見やる。
シズクは黙ったまま目を閉じ、身動き一つしない。

「うちのベルクレアのヘッドは、それでとんでもねぇことをするつもりなんだろうなっ、と!はい終わり」

何事も無かったかの様にすっと立ち上がり、軽い調子でパンパンと付いた埃を払う。

「ほらいつまで寝てんだエキュオスちゃん。動かねぇと給料出ねぇぜぇ?好きなもん食えねぇぜぇぇ?」

「・・・・・・・・・・・・ばなな。」

シズクと名乗る人形も同様に、何事も無かった様子でむくりと起き上がる。

「はい勝者は行った行った!てめぇらがどうするか、楽しみにしてるぜ」

ギルがそう言うと結界が消え、造られた空間が消滅していく。
否、消滅してるのではなく、自分たちが追い出されているのだろう。
ベルクレア15隊、ギルやシズクの居るこの空間から。
空間から弾き出され、一本道の平原へと戻った。
ギルやシズク、兵隊達の姿は何処にも見当たらない。

「バナナが好きだったのか、土産に包んでおけば戦わずに済んだかもな」

「何を馬鹿な事を言ってるのですか、何を包もうと所詮はプログラムされた人形。戦う事を避ける事が叶わなければ、あの台詞も用意されたモノなのですよ」

サーレイ=ブラックバーンの言葉に対し、呆れながらも答えるが、そんな事をしている自分に疑問を感じる。
いつもなら、誰が何を言おうと聞かれた事意外は答えない。
聞かれた事にも答えない事も少なくはない自分が、何故サーレイ=ブラックバーンの言葉に反応し、それに答える様な真似をしているのだろうか。
そんな事を考えていると、酷く真面目な顔でサーレイ=ブラックバーンが口を開く。

「人の事を人形と言うのは関心しないな。彼等は上に忠誠を誓い、あの場で待機して足止めをしてるんだ。まぁ、軍に所属してる以上、職務には忠実であるべきだけどな」

「貴方は疑問に思わないのですか?今まで何人の探索者達がこの場を通過したと思っているのですか?その度に彼等が現れ、戦いを繰り返し、その結果勝つ者と負ける者が存在するのです。勝利した者の前に姿を現さず、敗北した者の前には何度でも姿を現し戦闘を挑む。決められた台詞を発し、それ以外の事は何もしない主催者が用意した人形。彼等が人間では無く、人形である真実であり、それが全てですよ」

何故私はこんな話しているのだろうか?サーレイ=ブラックバーンが何を思い、何を考えていようと関係無い筈だ。
それなのにムキになって語っている。
いつから私は他者と関わろうとしてるのか。
利用出来るモノは利用すると決めたが、関わろうと思った事は一度も無い。
それなのに、何故私は他者が気になるのか。
いつからこんなになってしまったのか。

「叩き付けた感触も、言動や行動を見ても彼等が人間以外の何者だとも思わない。あんまりカリカリするのは良くねーぞ、次に遺跡街に戻ったら今度こそ煮干奢っちゃる」

「貴方も解らない人ですね。私が猫じゃないと何度言えば解るのですか。気に入りませんね」

「装飾細工を作ったり話したりする猫は始めてだし、そんな猫が存在するかは解らないが、アンタの姿は猫そのものだ。だから猫でいーだろ?」

「貴方と会話を続けるのは先程の人形、ベルクレア15隊と戦うよりも疲れます。よって、ここからは別行動を取らせて頂きます」

そう言い放つと霧の魔術を発動させ、その中の姿を眩ませる。

「全く、扱いの難しい猫だな」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


サーレイと別れ、砂地の上を独り進む。
歩きながらベルクレア15隊、ギルと呼ばれていた人形の言葉を思い出す。


「あぁそうそう、俺を負かした冒険者さんよ。・・・・・・この島の秘密を知りたくねぇか?」

「・・・・・・ギル、貴方何を」

「いいじゃねぇか、勝者にはとことん勝者になってもらうってことでよぉ!」

「・・・・・・」

「・・・宝玉。あれな、揃えると財宝がどうこうじゃねぇーんだわ。あれを揃えてどっかに持ってくと、なんとなぁ〜・・・・・・」

「・・・・・・過去を操れるんだってよッ」


噂を確かめる為にベルクレア15隊に接触したが、噂は噂程度でしかなかった。
相手の言葉を鵜呑みには出来ない。
相手が人形でなければ、それなりのやり方があるのだが、所詮はプログラムされた人形。
主催者が用意したモノ以外は得る事は叶わない。
解ってはいたが、噂以上の情報は手に入らなかった。

「しかし、宝玉を全て集められれば過去を操る程の力に耐えられるという事ですか。確かにそこまでの力があるのでしたら、我が主の目的の一つは果たす事が可能ですね。もっとも、宝玉を持ち出すこと事態が難しそうですけどね」

誰に言う訳でもなく独り呟く。
この場には自分しか居ないのだから当然だ。
足を止める事なく考え続ける。
過去を操る事が出来る場所。
そして、過去を操る鍵となる宝玉。
我が主の目的。
そして何より、この島に来てからの自分の事。
気に入らない事が多い島、偽島。
考えれば考える程にイラつき、足を止める。
足を止めると同時に、目の前の砂が盛り上がっていく。
盛り上がった砂が形を造り、二体のゴーレムが目の前に立ちふさがる。

「今の私は機嫌が悪いですよ、覚悟なさい」

そう呟き、戦闘態勢に入ると、後ろから音が聞こえる。
誰かが走っている音だろうか?段々とこちらに近づいてるのは気の所為ではないらしい。

「ライダーキック!」

まだ身構えてもいないサンドゴーレムに対し、華麗な蹴りをぶちかます。
砂地の上に着地し、槌を肩に担ぎながら「さすがにこの季節、フルフェイスは蒸れるぜ」などと言っている。
だったら脱げば良いだろうにと思うも、それは口を出さない事にする。

「あれは私の獲物です、邪魔をしないで頂きたいですね。サーレイ=ブラックバーン」

「それは悪かった。次から気をつけるさ」

そう言いながら槌を構え、戦闘態勢に入る。
確かに、どうせ結界が形成され出る事は叶わないのだ。

「次に私の邪魔をしたら、タダでは済ませませんからね。覚悟なさい。サーレイ=ブラックバーン」

先程蹴られた事で怒っているのだろうか?サンドゴーレムの片方は物凄い勢いで突進してくる。
彼等の相手をする為、自身に強化魔術を発動させた。
posted by の〜ねえむ at 03:21| 東京 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | ALIVE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月20日

探索二十九日目、第15隊の噂と噂の真偽

「フリュィドゥプレ!!」

「あひゃ〜!おたすけ〜!」



襲ってきたサンドゴーレムを蹴散らし、使えそうな品だけ物色する。
砂鉄に砂金、亀の甲羅を拾い、何食わぬ顔で空間を開き投げ入れる。
先日から付いてくる『サーレイ=ブラックバーン』を横目で見やり、噂の平原がある方角に向き直る。
そこには、ベルクレア第15隊が陣を張っているという情報と島に関する何かの話が聞けるとのこと。
噂では『過去が操れる』との事らしい。
過去をやり直すとは、現在の自分を否定し、消し去るという事。
甘い甘いリセットの誘惑は、どんな時だって魅力的だ。
だけど、間違ったからこそ手に入ったものもある。
失ったモノと、貰ったモノと、どちらが大切なのか。
それを選ぶモノは愚か者なのだろう。
選ぶモノではないのだから。
後ろを振り返り、ベルクレア第14隊が居た森を見る。
見るといっても、距離的に確認が出来る訳では無い。
方角に目を向け、レディボーンズの存在を思い浮かべる。
向き直り、ベルクレア第15隊がいると言われる平原に目を向ける。
距離にして二日分、道のりは直線上。
噂の真偽を確かめる為に、ベルクレア第15隊が居ると言われる平原に向かい歩き始めた。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「いつまで私に付いてくるつもりなのですか?」

「そんなキツい目で見るなよ、今回はアンタに付いて行く様に言われてるんだからよ」

「迷惑な話ですね」

わざとらしく溜息を吐き、サーレイを見る。
相変わらずヘルメットを脱がないので表情は掴めないが、心なしか笑っている様にも見える。
気に入らない。

「私の足を引っ張る様でしたら、貴方も他のモノと同様に排除しますので、そのつもりで覚悟していて下さいね」

「それで構わないさ」

それだけ言い終えると、後は無言で目的地まで歩き続けた。
座標、S-11。
ベルクレア第15隊が潜伏していると言われている平原の前で足を止める。
廻りは壁に覆われ、平原というよりは通路に近い造りだ。
ここを通過するのは、ここを通らなければならない様に造られているのだろう。
足止めするには持って来いの地形である。
空間の歪みから察するに、どうやらベルクレア15隊がここに潜伏しているのは間違いないらしい。
気に入らないモノは全て排除する。
今も昔もこれからも、変わる事のない自分だけの真実。
眼を閉じ、心の中で静かに呟き、ゆっくりと眼を開ける。
そうして、ベルクレア第15隊が潜伏していると言われている空間の中に飛び込んだ。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



歪んだ空間を抜けると、噂通り集団が待ち構えている。
あれが噂されているベルクレア第15隊なのだろう。

「・・・・・・ハハッ!来やがった来やがった!待ちくたびれたぜッ!!」

「14隊は突破されましたか・・・・・・あの状態では仕方ありませんね。」

「楽しみがまわってくるなら大歓迎じゃねぇか、エキュオスちゃん?」

「ギル・・・・・・何度も言うように、私はエキュオスではありません。シズクリアスプリズムという長ったらしい名があり、呼称はシズクという呼びやすい名を推奨しています。如何でしょうか?」

自らをシズクリアスプリズムと名乗り、シズクと呼ぶ事を進めている少女。
銀色の長髪に瑠璃色の瞳、装飾された銀の鎧を身に着け、同じく装飾された銀の弓を持っている。

「エキュオス蔓延るエルタ出身の得体の知れない奴が何を言っても無駄無駄無駄。黙って俺の役に立ってくれればいいんだよ。」

ギルと呼ばれ、深緋色の短髪に紫色の瞳の青年。
黒いジャケットを身に着け、複数のベルトナイフを持っている。


「・・・・・・そうですか。では、使命を果たしましょう。」

そう言うと、シズクの魔力の波長が変わる。
迎え撃つ気満々といった所だろう。

「我らベルクレア第15隊!魔王エリエスヴィエラの守護のもと、いざ参るッ!・・・ってかぁ?ハハッ!隊長の半分が消えてるってぇのに探索より足止め優先たぁ騎士団長様は余裕なもんだねぇ?」

「・・・・・・。・・・いきますよ。」

「はいはい。敵さんは全力出せよぉ?・・・でないと、一瞬で終わっちまうからなぁぁッ!!」


「人形程度が私に勝てる訳がないのですけどね。まぁ、何を言っても無駄な事は承知してますので、早々に潰させて頂きます」

「甘く見てると痛い目に遭う」

静かにサーレイが呟き、手に持っている槌を構える。
緊張感のある声から察するに、戦闘態勢に入っているらしい。

「私はいつだって全力で相手してますよ、解ったなら遅れる事なく付いてきなさい!」

そう叫びながらベルクレア第15隊に対し、術を発動させながら向かっていった。


posted by の〜ねえむ at 13:56| 東京 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | ALIVE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月13日

探索二十八日目、イサラとシオン


『貴様らに地上の主導権を握らせておく訳にはいかない!』


あれは・・・俺様か?ってコトは・・・・コレは夢なのか?なんで今更こんな夢なんか・・・・・・


『私には新たな世界を創る義務がある!それに見合う力もある!知識もある!』


この頃は・・心底ニンゲンを憎んでたからな。親父を殺して、里を燃やす様なニンゲンを許せるハズもないんだが。


『ニンゲンはあさましく強欲だ!』


思い出してきた、この場にいたニンゲンを皆殺しにした後にイサラと会って、ボコボコにされたんだっけか。
なんで今更こんな夢なんて見てるんだ?


『貴方もニンゲンですね。我が目的の為に死んでもらいますよ』

「私の目的を阻む者は排除する。私の邪魔をしなければ、私も貴方の邪魔をしない」

『ニンゲンの排除が我が目的だ!』


イサラに負けてボロボロになったトコロにニンゲンが襲ってきやがったんだっけ。
襲ってきたニンゲンを殺したは良いけど、その時に掛けられた術で猫にされて、イサラに拾われて・・・ロクな目にあってねーな。


「まだ生きてるの?治してあげるから、今から聴かせる詩を誰かに伝えてほしいな」

気がついてないとはいえ、元々はイサラが作った傷なんだよな。
自分で付けた傷を自分で治すって言ってるのだから笑わせるぜ。
しかし、あの時は傷だらけの猫にしか見えなかったハズだよな。今思えば、イサラのヤツは猫に何を期待してたんだ?喋れるとは思ってなかっただろうしな。




シオ・・・シオン・・・・・・

誰だ?俺様を呼ぶのは・・・・何処かで聞いたコトのある・・・・・・・




------------------------------------------------------


目が覚め、ぼんやりと今見てた夢の事を考える。
何故あんな昔の事を夢に見たのか、最後に自分を呼んでいたのは誰なのか。
意識がはっきりとしてきた所で自分の視点が高い事に気が付く。
どうやら猫に戻る前に眠ってしまっていたらしい。
むくりと起き上がり、椅子に腰をかけて昨日の出来事を思い出す。
ルフィナが来て首を作り直せと言ってきたので約束通りに作り直した。
何処から材料を拾ってきたか知らないが、割りと良い材料が揃ってたから見た目は前回以上に良い品が出来た。
完成してからルフィナを叩き起して説明を始め、説明を終えてから地下に降りてイサラの事を考える。

「イサラか・・・長い付き合いだが、相変わらず何を考えてるか解らないヤツだな」

そんな事を呟きながら椅子に背を預ける。
ギシギシと軋む椅子の音に隠れ、ボソボソと声が聞こえる。
動きを止め、声の聞こえる方に耳を傾けると、何処かで聞いた事のある声が聞こえる。
意識を集中させ、声の聞こえてくる場所を突き詰めると同時に声の主に気が付く。
自分の懐の中を探り、セナと名乗る魔族から受け取った『銀雪の結晶』を取り出す。
いつだったか、主催者が唐突に催したイベントで手にした品だ。
使い方が解らなかったので、受け取った本人に尋ねた所、陽の光を吸収して発光するらしいのだが、魔術的な光を当てたらどうなるかと試した所、何故かは解らないがNO.NAMEとの通信手段となってしまったのだ。
一応は彼が言ってた通り、夜の灯り代わりとしても使えはするのだが。

「あれ〜?ねぇルタ、のら猫ちゃんとホントに繋がってるの?何度呼んでも返事無いよ?」

「俺様に用でもあるのか?それよりイサラ、この状態の俺様はのら猫ちゃんじゃないと何度言えば解るんだ」

「あれ?もしかしてシオンのままなの?今は観てないからそんなの解らないもん」

「観て!・・・・相変わらず悪趣味だな」

手に持ってた銀雪の結晶をテーブルの上に置き、向こうに聞こえる様に大きな溜息を吐く。

「それで、一体ドコを覗いてたんだ?イサラ」

「シオンがのら猫ちゃんって呼ばれるのを嫌うよーに、私もその名で呼ばれるのはイヤなんだけどな」

「そんなコトは俺様の知ったコトではない。ソレより、俺様の質問に答えろイサラ」

イサラの「シオンってば相変わらずかわいくないなー」という声と、ルタのキュルキュル鳴く声が聞こえ、少しの沈黙の後にイサラが答える。

「ルフィナって言ったっけ?あの盗賊の子、気に入ったのカナ?それとも、チェスカって子を殺したくなかったの?あんなに手の込んだ人形を造ってあげるなんて、シオンも変わったねー」

口調からしてからかっている訳ではなく、解らないから聞いているといった感じだ。

「前言撤回だ、ストレートに聞いてきやがった」

「うな?なんのコトかな?」

溜息を一つ吐き「なんでもねー」の一言で切り捨て、言葉を続ける。

「あんまりツマラねーコトを言ってると、宝玉拾ってきてやんねーゾ。別にチェスカが死のうが、ルフィナの依頼が失敗しようが、俺様にゃ関係ねーけどよ、ソレが原因で動きが悪くなっても困るだろ?面白くねー話だが、一応はアイツ等と組んでる訳だからな」

「一人で遺跡に潜ろうとしてたクセに、よくそんな嘘が吐けるネ」

「ッチ・・・そこまで観てやがったか・・・・・ルフィナのヤツがあんまり真剣だったからナ。盗賊にゃロクな目にあってねーが、ギルドってヤツは家族みたいなモンなんだろ?俺様は里を守れなかったからナ、気まぐれで引き受けただけだ」

イサラには見えてないのは知っているが、それでも結晶に向かって話す気になれずにそっぽを向いてしまう。

「島にシオンを送り出して良かったよ、良いトモダチも出来たみたいだしね」

「誰がトモダチだダレが!俺様は、利用出来るモノを利用してるだけだ。制限が掛かった状態で探索するにゃ、流石の俺様も厳しいからナ」

「そういうコトにしといてアゲルね。だけどシオン、コレだけは覚えといてネ。島から出たら、二度と会うコトは敵わないかもしれないんだよ?その島は、別の次元から来てる子も多いからネ。私達の世界とは全く別・・ってコトも考えられるんダヨ」

「それがどうした?あんな弱いヤツ等とか関わりあうなんて、この島だけで充分だ。力も無ければ知識も無いヤツ等に、興味なんてねーよ。そんなクラダラないコトを言う為に呼び出したんじゃねーだろーな」

「・・・用件は、結果報告だよ。魂を移す為の人形は完成。今回シオンが創った屍人形みたいに、ニンゲンの血肉を使ってるし、ここに魂が宿ればニンゲン一人を蘇生するコトが出来るハズだよ。」

「倫理と実践は違うモノだ、どんなに調べ、研究しても、実践しなきゃ解らないコトの方が多い。そんな報告など、俺様には不要だ。実験が終わって、成功したと言う報告以外、興味は無い」

「今日出来なかったからと言って、可能になる明日を諦める必要は無い。私達魔法使いの支えとなってる言葉だよ?シオンの言ってるコトも解るけど、ちょっと酷いんじゃないカナ?」

「用件が本当にソレだけなら、マトモに返答したんだけどナ」

水晶に向かって吐き捨てる様に言葉を紡ぐ。
まるで、水晶そのものがイサラかの様に沈黙する。
数分の沈黙を断ち切る様に、イサラの声が水晶から響き渡る。

「用件が報告だったのはウソじゃないよ、確かにソレだけでもなかったけどネ。後は、忠告と警告だよ。出来れば宝玉を手にして戻ってきて欲しいケド、ソレ以上に後悔する様な選択をしちゃダメだよって話だよ」

「イサラ、一体何が言いたいんだ?つーか、今更だが、ホントにオマエはイサラか?」

「ソレは、シオンの想像にお任せするよ。好い加減にルタが限界みたいだから切るネ。・・・シオン、後悔の無い様に頑張りなさい」

淡く光ってた結晶がゆっくりと沈黙し、通信が切れたコトを示す。
結晶を懐に仕舞うと、椅子に背を預け、ギシギシと鳴る音を聞きながらイサラの言葉を頭の中で繰り返す。

「相変わらず意味解んねーんだよ!」

椅子に座ったまま叫び、八つ当たり気味に目の前にあったテーブルを蹴り飛ばす。
テーブルが引っくり返った風圧で埃がもわもわと舞いだすが、そんなコトは気にする様子も無く、考え込む。
イサラの言葉と、夢の内容と。
考えれば考える程に腹が立ってくる。
これ以上書蔵庫の中を壊さない様に、八つ当たりの対象を求めて階段を昇っていった
posted by の〜ねえむ at 00:59| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ALIVE | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月09日

アクセス解析してビックリ

ちょ!なんで犬マユゲ様が!!
え?うそ?いやー!

とか素でテンパってました
ひっそりと営業してたココも
twitterに流した途端に廻るカウンター
いやー、可笑しいだろー
偽島リスト2に混じってるからって言っても
そんな廻るとか思ってなかった
twitter・・・なんて恐ろしい子・・・・・
もう二度と流さないわよ!
それにしても・・・
犬マユゲ様とか超有名人様に補足されるとか思わなかった!!
次はありません!ありませんから!!
ってか思い立ったのが3月ですよ!!!
なんて言うかもう・・・勘弁して下さい
恥ずかしいわー
オイラより上手い絵描きはいっぱいいるよー
所詮はラクガキだよー
えっと・・・物凄く長い眼で見て頂ければ・・
偽島が終わるまでに数枚はラクガキするかと思われます・・・・
ちっと予定がズレてしまったので
余裕があればですけどね

そうそう、前回でルーのは探せばあるーって言ったけど
探しても無かったですゴメンナサイ・・
申し訳ないので一枚だけ投げときますー
・・こうして犬マユゲ様の罠に嵌って行くんですね・・・・・





ルー
posted by の〜ねえむ at 03:52| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 偽島 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする